三郎とおやすみ羊(ヒツジ)によるバイクで世界一周の旅の記録。基本的にリアルタイムで毎日更新! 2010年から既に三大陸半を走破!今年はヨーロッパから中東、中央アジアを越えて日本までユーラシア大陸横断予定!
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タブリーズとベシャッドとトラクトール / Tabriz, Behzad and Tractor!
Day 995: 2013年5月16日
Tabriz, Iran (La casa de Behzad)
93,303km
昨日は夜遅かったから、朝起きたのは9時過ぎ。
朝飯を皆で食べて、タブリーズの街見物へ。
短パンで出かけようとしたら、「駄目駄目、イランでは短パンで外出はよくない」、と。
先ずは古い砦(?)跡へ。
残念ながら説明がファルシでしかなく、ベシャッドもアルシュも英語があまり出来ないから、いつ頃に建てられたのか分からず。
次は博物館の庭へ。
何故だか羊の石像が沢山。
13世紀から17世紀だとあるから、イル汗国からティムール帝国、サファビー朝の時代に造られたものだ。
図書館、なのかな?モスクでは無いらしい。
トルコとはやはり違った建築様式だ。
そうそう、ここタブリーズは東アゼルバイジャン州。アゼルバイジャンっていう国がアルメニアの東カスピ海の西にあるけど、この東アゼルバイジャン州の住人の多くはトルコ系アゼリー人なのだ。
だから、ベシャッドたちもトルコ語が第一言語でファルシ(ペルシャ語)は学校で学んだとのこと。
イランではサッカーが盛んで、ここタブリーズでは「トラクトール」が地元のチーム。トラクターってところが面白い。
街を歩いてて思ったのだけど、イランは1979年のイスラム革命の後に欧米諸国と対立し、更に9年にも及ぶイラン・イラク戦争を経て、最近では核兵器開発の疑いで経済制裁など受けているのだけど、かなり発展している。
かなり力のある国だ。
もし、上記のことが無かったらどれだけ発展したことだろう。
イランの正式の国名は「イラン・イスラム共和国」なのだ。国家最高指導者は大統領ではなく、イスラム教の最高指導者であるアリー・ハーメネイー師。
バザールに行ったけど、色んな商品が所狭しと並んでいる。
タブリーズは靴の生産で有名で、靴屋が多い。
車で家まで戻る。確かにイラン人の運転の仕方はメチャクチャだ。でも、インド程ではないかな。
アルシュの家で一休み。アルシュの弟と近所のガキたち。
昼飯は近くのサンドイッチ屋で。
ついに「ザムザムコーラ」を飲む時がきた!
イスラム革命以前はコカコーラの工場があったのだけど、アメリカ合衆国と対立し、アメリカ資本はイラン国内から引き上げた。
なのでコカコーラの工場を摂取してイランのオリジナル・コーラである「ザムザムコーラ」が造られているのだ。
味は?まぁ、コカコーラと変わらない。
キョフテ(ハンバーグ)が入ったサンドイッチ。勿論ハラル(イスラム教の戒律に沿って作られたということ)。
昼飯後はベシャッドのお父さんに会いに、とベシャッドのお母さんとアルシュのご両親も一緒に車で。
丘に登っていくと、凄い渋滞。
言葉が通じないけど、アルシュのお父さんは既に亡くなっている、となんとなく理解していたから、お墓参りなのかな、と思っていたらやはりそうだった。
イランでは暦がヒジュラ暦だから木金が休み。
今日は木曜日だから人出が多いのかな、と思っていたら、今日はイランのお盆みたいな日なのだそう。
お墓は各家庭に一つではなく、故人独りが入る。
墓石に故人の肖像が彫られていて、そこがイラン式。流石に写真は、ね。
やはり、ここは欧米の批判を受ける理由の一つなんだろうけど、女性の墓石には肖像が刻まれていない。スタンダードの女性の絵(顔の部分は白で隠されている)から女性のお墓だと分かるんだけど。
家に戻り、ベシャッドは仕事へ。ワシはアルシュの家で一休み。
で、夕方から大雨。アララ。
と、思っていたら、「結婚式に行くぞ!」、と。
ここからは英語が堪能なモルサルが同伴だから通訳してくれてる。
タクシーに乗って式場に着くと、やはりワシは皆の注目の的。
入口から左が男性の席で右が女性の席。
「腹減っているか?」、と先ずは厨房に通されて、ケバブ・ライスを。
会場の写真を撮ったら、「駄目駄目!」と係りに止められた。
どうやら女性を写してはいけないみたいだ。
残念。
飯を食べ終わり、会場へ。
ライブ・ミュージックに参加者がお祝いのダンスを披露(独りで踊ったり、数人で踊ったり)。
これが、延々と続く。
でも、観ていて面白い。
巧い人も下手な人も、皆踊る。
周りの人たちが踊っている人にお札をまいて、それが新郎新婦へのご祝儀になるようだ。
で、ワシも踊り好きのレザというおっさんに誘われて踊る。
ワシは音感が無く、ダンスは下手くそもいいところなんだけど、イラン・トルコ式の音楽はなぜだかのりやすく、レザと踊っていたら意外とイケる。
ワシにもご祝儀の札が撒かれる!
レザはワシをエラく気に入ってくれたようで、「家に来い!」、と誘ってくれた。
イスラム教徒だから酒は飲んでない筈なんだけど、よくここまでハイテンションでいられるな、と思っていたら、酒飲んでた!
ベシャッドやムーサは飲まないのだけど、アルシュとか他の若者はウイスキーを飲んでかなりの酩酊状態。なるほど、だからタクシーで来たのね。
そうそう、向かいが女性の席なんだけど、1人凄い美人というかワシのタイプの女性がいた。
残念ながら、左薬指に指輪をしているから既婚者だった…。
街でも、女性は皆ほっかむりをしてるんだけど、顔は隠してないし、コートで身を包んでいるけど、身体のラインも見れるくらいピッタリしたコートだから逆にセクシーなんだな。
目鼻立ちがくっきりとした顔立ちだから、ハッとさせる美女も何人かはいた。
が、しかし、婚外交渉は法律で禁止されており、異教徒の男性がイスラム教徒(モスリム)の女性に手を出したら死刑、だそうだ…。
モスリム同士でも婚前交渉は駄目。男はむち打ち100回の刑。女は絞首刑…。手を握るのも、駄目。
イスラム教国では女性が虐げられている、と欧米では報じられてそう信じている人が多い。
確かに墓石に肖像が刻まれなかったり、席が別々だったり、家事は任せられていたり、と男性優遇と受け取られる面もある。
でも、規則の範囲内で女性も楽しんでいるみたいだ。
婚前交渉が駄目なのは女性も男性も平等だから、まぁ、仕方が無い。
どちらの方が良いのか分からんけど。
結婚式は楽しかったけど、そんなのとを考えさせられる一日だった。
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イラン、やはり人が優しい。経済も封鎖を受けている割には発展しているし。でも、やはりイスラム教国だから、ワシにとっては異質な部分もあって、それが新鮮。
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朝飯を皆で食べて、タブリーズの街見物へ。
短パンで出かけようとしたら、「駄目駄目、イランでは短パンで外出はよくない」、と。
先ずは古い砦(?)跡へ。
残念ながら説明がファルシでしかなく、ベシャッドもアルシュも英語があまり出来ないから、いつ頃に建てられたのか分からず。
次は博物館の庭へ。
何故だか羊の石像が沢山。
13世紀から17世紀だとあるから、イル汗国からティムール帝国、サファビー朝の時代に造られたものだ。
図書館、なのかな?モスクでは無いらしい。
トルコとはやはり違った建築様式だ。
そうそう、ここタブリーズは東アゼルバイジャン州。アゼルバイジャンっていう国がアルメニアの東カスピ海の西にあるけど、この東アゼルバイジャン州の住人の多くはトルコ系アゼリー人なのだ。
だから、ベシャッドたちもトルコ語が第一言語でファルシ(ペルシャ語)は学校で学んだとのこと。
イランではサッカーが盛んで、ここタブリーズでは「トラクトール」が地元のチーム。トラクターってところが面白い。
街を歩いてて思ったのだけど、イランは1979年のイスラム革命の後に欧米諸国と対立し、更に9年にも及ぶイラン・イラク戦争を経て、最近では核兵器開発の疑いで経済制裁など受けているのだけど、かなり発展している。
かなり力のある国だ。
もし、上記のことが無かったらどれだけ発展したことだろう。
イランの正式の国名は「イラン・イスラム共和国」なのだ。国家最高指導者は大統領ではなく、イスラム教の最高指導者であるアリー・ハーメネイー師。
バザールに行ったけど、色んな商品が所狭しと並んでいる。
タブリーズは靴の生産で有名で、靴屋が多い。
車で家まで戻る。確かにイラン人の運転の仕方はメチャクチャだ。でも、インド程ではないかな。
アルシュの家で一休み。アルシュの弟と近所のガキたち。
昼飯は近くのサンドイッチ屋で。
ついに「ザムザムコーラ」を飲む時がきた!
イスラム革命以前はコカコーラの工場があったのだけど、アメリカ合衆国と対立し、アメリカ資本はイラン国内から引き上げた。
なのでコカコーラの工場を摂取してイランのオリジナル・コーラである「ザムザムコーラ」が造られているのだ。
味は?まぁ、コカコーラと変わらない。
キョフテ(ハンバーグ)が入ったサンドイッチ。勿論ハラル(イスラム教の戒律に沿って作られたということ)。
昼飯後はベシャッドのお父さんに会いに、とベシャッドのお母さんとアルシュのご両親も一緒に車で。
丘に登っていくと、凄い渋滞。
言葉が通じないけど、アルシュのお父さんは既に亡くなっている、となんとなく理解していたから、お墓参りなのかな、と思っていたらやはりそうだった。
イランでは暦がヒジュラ暦だから木金が休み。
今日は木曜日だから人出が多いのかな、と思っていたら、今日はイランのお盆みたいな日なのだそう。
お墓は各家庭に一つではなく、故人独りが入る。
墓石に故人の肖像が彫られていて、そこがイラン式。流石に写真は、ね。
やはり、ここは欧米の批判を受ける理由の一つなんだろうけど、女性の墓石には肖像が刻まれていない。スタンダードの女性の絵(顔の部分は白で隠されている)から女性のお墓だと分かるんだけど。
家に戻り、ベシャッドは仕事へ。ワシはアルシュの家で一休み。
で、夕方から大雨。アララ。
と、思っていたら、「結婚式に行くぞ!」、と。
ここからは英語が堪能なモルサルが同伴だから通訳してくれてる。
タクシーに乗って式場に着くと、やはりワシは皆の注目の的。
入口から左が男性の席で右が女性の席。
「腹減っているか?」、と先ずは厨房に通されて、ケバブ・ライスを。
会場の写真を撮ったら、「駄目駄目!」と係りに止められた。
どうやら女性を写してはいけないみたいだ。
残念。
飯を食べ終わり、会場へ。
ライブ・ミュージックに参加者がお祝いのダンスを披露(独りで踊ったり、数人で踊ったり)。
これが、延々と続く。
でも、観ていて面白い。
巧い人も下手な人も、皆踊る。
周りの人たちが踊っている人にお札をまいて、それが新郎新婦へのご祝儀になるようだ。
で、ワシも踊り好きのレザというおっさんに誘われて踊る。
ワシは音感が無く、ダンスは下手くそもいいところなんだけど、イラン・トルコ式の音楽はなぜだかのりやすく、レザと踊っていたら意外とイケる。
ワシにもご祝儀の札が撒かれる!
レザはワシをエラく気に入ってくれたようで、「家に来い!」、と誘ってくれた。
イスラム教徒だから酒は飲んでない筈なんだけど、よくここまでハイテンションでいられるな、と思っていたら、酒飲んでた!
ベシャッドやムーサは飲まないのだけど、アルシュとか他の若者はウイスキーを飲んでかなりの酩酊状態。なるほど、だからタクシーで来たのね。
そうそう、向かいが女性の席なんだけど、1人凄い美人というかワシのタイプの女性がいた。
残念ながら、左薬指に指輪をしているから既婚者だった…。
街でも、女性は皆ほっかむりをしてるんだけど、顔は隠してないし、コートで身を包んでいるけど、身体のラインも見れるくらいピッタリしたコートだから逆にセクシーなんだな。
目鼻立ちがくっきりとした顔立ちだから、ハッとさせる美女も何人かはいた。
が、しかし、婚外交渉は法律で禁止されており、異教徒の男性がイスラム教徒(モスリム)の女性に手を出したら死刑、だそうだ…。
モスリム同士でも婚前交渉は駄目。男はむち打ち100回の刑。女は絞首刑…。手を握るのも、駄目。
イスラム教国では女性が虐げられている、と欧米では報じられてそう信じている人が多い。
確かに墓石に肖像が刻まれなかったり、席が別々だったり、家事は任せられていたり、と男性優遇と受け取られる面もある。
でも、規則の範囲内で女性も楽しんでいるみたいだ。
婚前交渉が駄目なのは女性も男性も平等だから、まぁ、仕方が無い。
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